2015/09/24 ニュース
環境省、三菱商事の風力案件に大臣意見
 環境省は9月18日、三菱商事が岩手県葛巻町で計画している「(仮称)葛巻ウィンドファームプロジェクト」の計画段階環境配慮書への環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。大臣意見では、事業予定地に希少猛禽類が生息するため、生息環境への影響を対象源にとどめるよう求めている。また生息環境への影響が避けられない場合は、設置取りやめも含めて検討することも併せて求めた。
 
 この案件は、葛巻町(事業区域面積は約1888haを想定)に最大出力13万8000kW(2300kW型機×最大60基程度)を建設するもの。8月3日に経産相から環境相に意見照会があり、これを受けての意見提出となった。大臣意見では、各論で▽事業実施想定区域のほぼ全域にイヌワシが生息しているため、それらの生息環境生活の重大な影響を回避すること、▽回避できない場合は、事業の抜本的見直し、建設中止も含め発電事業を再検討すること、▽低周波音などの騒音、風車の影などは住居が周辺区域にあるため、影響を回避するか極力低減すること、▽工事実施時の土工量を抑制するなどで工事全体の地形改変を最小化し、水生生物や希少植物などへの影響を回避するか極力低減すること--などを求めた。