滋賀県は9月3日、滋賀県の流域下水道管路の下水熱を、工場などに熱供給できるようにする共同研究を実施すると発表した。関西電力、積水化学工業、日水コンと共同で研究する。関西電力など3社が共同研究協定を締結し、滋賀県に共同研究を申請していたもの。研究は9月3日~平成28年3月31日の間に実施し、今年は主に机上で検討する。実機を用いた実証研究は今年度の研究結果を踏まえ、次年度以降に検討する。
実施内容は、▽流域下水道事業の特性の整理、▽製造プロセス分野で実機試験を受け入れる生産拠点の探索、▽熱利用先を想定した事業可能性の検討・評価、▽事業スキームや料金設定の検討、などとなっている。今回の研究は、これまで未利用だった流域下水道管路内の下水を熱源とし、産業用施設に下水熱を供給するための事業可能性を検証する。下水熱を産業用施設で利用するための官民の共同研究は、これが全国初という。