2015/08/28 ニュース
サノヤス造船、洋上風力の構造物と工法で特許取得

 サノヤス造船(大阪市)は8月25日、浮体式洋上風力発電設備などに用いるタワー型構造物を横倒しにして曳航する工法、構造で今年4月に特許を取得したと発表した。今年1月に出願していたもの。洋上風力発電設備の風車は大出力・大型のものが多く、設置水域だけではなく設置海域に曳航する海域も、十分な水深があることなどが求められる。設置海域での組み立て作業にも、大型クレーン船などが必要となる。そこで同社は、構造物を運搬する船舶の内部でバラストタンクの配置を工夫し、設置海域でバラストタンク間のバラストを移動させ、タワーを直立させるようにした。また横倒し状態で曳航すれば、船舶が水深の浅い場所や橋の下を通過できる。さらに、あらかじめナセルや風車ブレードをタワーに搭載しておけば、作業はタワーを直立させるだけでよく、大型クレーン船などによる支援も不要という。