三菱自動車工業(三菱自工)と三菱商事は7月10日、電動車両の使用済みリチウムイオンバッテリーを再利用した蓄電システムの実証プロジェクトに着手すると発表した。フランス電力公社(EDF)、EDFが出資する蓄電システム企業のForsee Power、PSAプジョー・シトロエンと5社で実施する。5社は9月にも、パリ郊外のForseeの新社屋に実証プラントを設置する。
この国際プロジェクトでは、高圧蓄電システム(330V)として三菱自工の「iMiEV」、プジョーの「iOn」、シトロエンの「C-Zero」の使用済みリチウムイオンバッテリーを再利用する。低圧蓄電システム(48V)には、バージン品のリチウムイオンバッテリーを使用する。双方向充放電システムでも、電動車両搭載のリチウムイオンバッテリーを使い、電力需要に応じて蓄電・発電・系統電力の運用を最適化し、効率的なエネルギーマネジメントと経済性を検証する。5社の役務分担は、EDが事業モデルの検討、Forseeがプロジェクトマネジメントとシステムの構築・運用、事業モデルの検討を担当する。三菱自工とPSAは使用済みリチウムイオンバッテリーと電動車両を提供し、三菱商事はプロジェクトマネジメント、リチウムイオンバッテリー(バージン品)の提供、事業モデルの検討などを担う。