2015/03/13 ニュース
神奈川県、2025年度に最大10万台のFCVを公道へ
 神奈川県は3月11日、県が事務局を務めるかながわ次世代自動車普及推進協議会が「神奈川の水素社会実現ロードマップ」を策定したと発表した。ロードマップでは、2020年度の燃料電池自動車(FCV)の累計普及台数を5000台、2025年度に2万台~10万台との数値目標を設定した。水素ステーションの累計整備箇所数(移動式含む)は2020年度に25か所、2025年度に25~50か所(全て固定式)とした。
 
 また、エネファームも2020年度に10万3000台、2030年度に43万7000台の普及を目指す。このロードマップは、同協議会を構成するカーメーカーや電池メーカーなど関係事業者と国、県、横浜市などの行政が水素社会の普及を目指す共通認識のもと、連携して取り組むために策定した。民間主体の主な取り組みは、▽FCV販売価格の低下、燃料電池システムなどのコスト低減や性能向上などを図る技術開発の推進、▽耐久性や燃費性能などFCVの基本性能を向上する技術開発の推進、▽水素ステーションの整備・運営コストの低減に向けた技術開発の推進、などを行っていく。一方行政サイドは、▽国の補助制度などと連携し、購入費補助や自動車税の減免など導入費用の支援策を検討、▽2016年度に市販が予定されるFCVバスの公営バスへの率先導入や、民営バス・タクシーへの導入支援策を検討、▽東京オリンピック・パラリンピック競技大会などでのFCVの積極的活用、▽新設する水素ステーションの整備費・運営費の支援策を検討、などに取り組む。
 
 エネファームなどの普及策では、民間事業者などは▽購入、設置、メンテナンスの各コストの低減を図る技術開発を推進する、▽業務用・産業用燃料電池のコスト低減に資する技術開発や技術実証を推進、などを目指す。行政では、▽集合住宅への普及策などをガス事業者、ディベロッパー、マンション管理会社などと検討する、▽業務用・産業用燃料電池を県庁舎や市庁舎に率先して導入し、省エネ対策や、防災機能の強化を図る、などを行う。