2015/03/06 ニュース
阪大など、テラヘルツ波技術を利用し太陽電池評価システムを実機化
 SCREENホールディングスと大阪大学は3月6日、太陽電池の瞬間的な発電状態を計測するレーザーテラヘルツエミッション顕微鏡を搭載した太陽電池評価システムを装置化したと発表した。この装置は産業技術総合研究所の福島再生可能エネルギー研究所に設置され、太陽電池関連技術の研究開発に役立てられる。
 
 現在、太陽電池は約八割が結晶シリコン太陽電池で占められているが、発電時にエネルギー損失が生じることが課題視されている。そこで両者はこの分野の研究を進め、平成23年10月から太陽電池が発するテラヘルツ波を計測し、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの斗内教授がレーザーテラヘルツエミッション顕微鏡を開発。この顕微鏡は、極めて短い時間のレーザーパルスを実験対象の材料やデバイスに照射し、発生したテラヘルツ波を検出し、可視化する。今回の開発はこの技術をさらに進化させたもので、電池セル内部の状態を可視化・計測できるため、変換効率向上に寄与すると期待されている。