日立造船は1月29日、フィンランドとスペインで建設・基幹改良を行っていたごみ焼却発電設備2施設が完工したと発表した。同社の完全子会社、Hitachi Zosen Inova AG(HZI、スイス)が手掛けていたもの。
フィンランドの案件はヘルシンキ市とバンター市が設立したエネルギー企業、バンター・エナジー向けのストーカ式焼却炉で、処理能力は960t/日(480t/日×2炉)。昨年7月4日に竣工し、ガスタービンコージェネレーション設備と合わせ7万6000kWの電力と10万7000kW分の熱をバンター市内に供給する。同施設の発電能力は、バンター市内の使用電力の約30%に相当する。一方、スペインの案件は、バルセロナ市などが設立した廃棄物処理企業TERSA向けに既存設備の基幹改良を行ったもの。HZIは処理能力1080t/日(360t/日×3炉)のストーカ炉と周辺機器の設計、供給、試運転などを請け負った。この工事は昨年11月17日に竣工した。