2017/12/18 ニュース
東電HD・日産、EV利用のVPP構想で実証試験開始
 東京電力ホールディングスと日産自動車は12月13日、同日から2018年1月末まで電気自動車(EV)を活用したバーチャルパワープラント(VPP)の実証試験を実施すると発表した。実証試験の評価結果は、「平成29年度 需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業」の一環として資源エネルギー庁に報告する。実証試験には、日産のEV「e-NV200」のモニターである東電HD社員30人と「日産リーフ」を所有する日産社員からの応募者15人が参加する。東電HDが、仮想EVアグリゲーターとして、ユーザーに系統電力需要が比較的小さい時間帯の情報を提供する。指定された時間帯にユーザーが充電すると、充電量に応じてインセンティブが支払われる。こうしてEVユーザーが、どの程度充電時間をシフトするか検証することで、将来EVが普及した場合の電力調整力を予測できるようにする。
 
 実証試験は既存のシステムインフラを活用し、EVの情報監視・制御には日産のテレマティクスシステムを使用する。ユーザーインタフェースと情報の収集管理には。充電スタンドの検索サービスアプリ「EVsmart」を活用する。一方東電HDは、実証試験結果から、カーメーカーの多様な電動車両に対応できるようスキームの構築と開発を進める。またEVや住宅などに電力を供給するV2Hなど、様々な充放電装置に対応可能なシステムの開発も行う。