古河電工グループの古河日光発電(栃木県日光市)は10月13日、同社が保有する水力発電設備「上の代発電所(大谷川水系)」の更新を完了し、試運転を始めたと発表した。更新したのは水力発電機、水車発電基礎、送変電設備など。更新工事で、出力は3900kW(最大5920kW)、年間発電量は約4万2000MWhとなった。
上の代発電所は77年以上稼働しており、老朽化が目立ってきていた。同社は設備の維持更新で稼働させていたが、近年は水車や発電装置等の老朽化が進み、更新が必要となっていた。更新後、同設備は同社日光事業所に電力を供給するが、古河系の送電系統からは分離させる。そして単独で東京電力の送電系統へ接続し、余剰電力を売電する。同社は上の代発電所以外にも3か所水力発電設備を保有し、この更新で総発電能力は常時出力1万9200kW(認可最大出力3万110kW)となった。同社は背戸山発電所(600kW、最大出力790kW、年間発電量約4000MW)でも、平成29年1月からの供給開始を目標に更新工事を計画している。