神奈川県など7者は9月8日、京浜臨海部で行う低炭素水素を活用する環境省の実証プロジェクトで具体的な内容の検討、事業可能性調査(FS)を始めると発表した。同省の委託事業「平成27年度 地域連携・低炭素水素技術実証事業」の一環で、来年4月以降に本格的な実証に移る。7者は9月7日に太田健一郎・横浜国立大学名誉教授らが参加する委員会を立ち上げており、本格実証の方向性や実証後の目指すべき姿などを議論する。実証期間は4年間を予定している。
このプロジェクトは、再生可能エネルギーを活用した「CO2フリー水素の製造」とその貯蔵・輸送・利用を含む水素サプライチェーンを構築する。このサプライチェーンを通じて、水素を簡便に利活用する統合的なシステムの実現を目指す。研究テーマは、▽風力発電(ハマウィング)で水を電気分解し水素を製造するシステム、▽最適な水素供給を行うための貯蔵と輸送の仕組み、▽燃料電池フォークリフトの導入利用、▽水素サプライチェーンのFS(水素価格、CO2削減量など)の4点。プロジェクトに参加している自治体、企業は以下の通り。
▽神奈川県、▽横浜市、▽川崎市、▽岩谷産業、▽東芝、▽トヨタ自動車、▽トヨタタービンアンドシステム