2015/04/20 ニュース
環境省、エコ・パワーの風力案件に大臣意見
環境省は4月17日、エコ・パワーが北海道幌延町などで計画している「幌延町・天塩町における風力発電事業」の事業計画段階環境配慮書への環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。同事業は、幌延町と天塩町に跨る区域約4160haに、最大出力7万kWの風力発電設備を建設するもので、3月3日付で 経済産業大臣から環境大臣に意見照会の要請があった。
 
 同事業の実施想定区域は、ラムサール条約湿地のサロベツ原野などに隣接し、A~Fの6区域に分かれている。大臣意見は、まず実施区域を設定し、希少な動植物の生息区域は実施区域から除外すべきとした上で、▽区域A~E周辺に住居が存在するため、風力発電設備を住居から離して騒音の影響を回避するか極力低減すること、▽同様に風車の影の影響も回避するか極力低減すること、▽バードストライクなど渡り鳥や希少な猛禽類への影響を低減・回避するため、鳥類の飛翔経路の遮断して重大な環境影響がないよう可能な限り距離を確保すること、▽工事実施時の土工量を抑制し、土砂の流出を最小限に抑え、重要な水生生物への影響を回避するか極力低減すること、▽これらの施策で、影響を回避するか十分に低減できない場合は、事業実施区域の見直しや基数の大幅削減を含む事業計画を抜本的に見直すこと、などを求めた。