住友重機械工業は3月2日、世界的なボイラー大手のフォスターウィラー(FW、本社米国)と、FWのグループ会社FWエナジー(本社オランダ)の株式を取得する株式譲渡契約を締結したと発表した。FWエナジーの株式211株を1億7000万ドルで取得し、FWエナジーを子会社化する。両社は今月から6月にかけて統合準備を実施し、7月~9月に統合を実行する予定。子会社化後には、2018年度に440億円、2019年度には450億円の売り上げを見込む。
FWエナジーは、主に再生可能エネルギー発電設備を展開している。同社は今回、▽全社的・事業部的なエネルギー分野での成長戦略推進、▽循環流動層ボイラー事業の海外展開拡充、▽現在の技術ライセンス契約失効後 (2021年12月以降)の技術・ブランド確保、▽競合他社からの買収阻止--のため買収に踏み切ったとしている。FWは英国のエンジニアリング大手、エイメックフォスターウィラー(AFW)のグループ会社で、同社とは2001年から循環流動層ボイラー事業で技術提携している。同社は今回の子会社化で、AFWのボイラー事業の技術とノウハウが取得できるようになる見通し。これで全世界での事業展開が可能となるほか、同社は比較的小型の発電容量のもの、AFWは中~大型と互いに発電プラントの容量を補完し、競合企業に優位性を確保しうるという。