損害保険ジャパン日本興亜とSOMPOリスケアマネジメントは5月30日、日本の陸上・洋上風力発電設備向けにリスク評価モデルを開発したと発表した。東京大学、英SOMPOキャノピアスと共同開発したもので、自然災害や設備の故障、故障・事故時の運転停止で発生する損害を評価する。両社はこのモデルで、事業者向けに保険を手配するほか、故障・事故時の財務影響分析サービスなども開発する。
このモデルは、国際的な設計基準や風車の制御方式、立地状況などでの被害の違いを評価し、設備など物的損害とそれで発生する利益の損失を確率的に推定する。また、欧州や日本国内の実績から算出する再建設や修理のコスト計算モデルも組み込んでいる。さらに故障・事故での運転停止期間や、洋上風力の再設置・修理に必要な作業船の傭船コストなども推定できる。両社は今後、日本以外のアジア地域や北海の風力発電所施設を評価対象に加え、国内外のニーズに対応していきたいとしている。