日立製作所と日立キャピタルは3月24日、昨年5月から茨城県神栖市沿岸に建設していた出力5MWのダウンウィンド風力発電設備「HTW5.0-126」を完成したと発表した。今後、試運転、風速と発電出力の相関データなどを検証・評価し、今夏両社が共同で設立した発電事業会社、日立ウィンドパワーに納入する。納入後は「鹿島港深芝風力発電所」として稼働する。
完成したHTW5.0-126はローターの直径が126m、ハブの高さは約90mと、従来機種の2MW級風力発電システムと比べ、定格出力は約2.5倍、ローター直径が約1.5倍と大型になっている。カットイン風速は4m/秒、カットアウト風速は25m/秒で、ローターを風下側に配置する自社開発のダウンウィンド方式とした。暴風時にもローターが横風を受けないようにでき、風荷重を低減できるなど日本の風況に合わせた構造となっている。また、ナセルを効率的に冷却する構造と、景観に配慮したデザイン性の両立から、日本デザイン振興会の「2014年度グッドデザイン賞」を受賞している。